人間は、なぜ物語を語るのか
出来事をそのまま記録せず、原因・登場人物・結末のある「物語」にして語りたがるのはなぜか。記憶の実験と、狩猟採集民の実証データから、人間と物語の関係を考えます。
Library Door 06
神話、宗教、物語は、なぜ人間の心を支えてきたのでしょうか。
Door Guide
死者はどこへ行くのでしょうか。世界はなぜ生まれたのでしょうか。苦しみには意味があるのでしょうか。
人は、見えないものや確かめきれないことを、神話、祈り、儀礼、物語として受け渡してきました。
それらは心を支え、集団を結びつける一方で、境界や争いに関わることもあります。
What We Explore
この扉では、死者への反応、埋葬、祖先、神話、宗教、祈り、儀礼を、人間の心と社会の両方から見つめます。
特定の信仰を正しい、間違いと決めるのではなく、異なる文化が世界と生をどう理解してきたのかをたどります。
Questions
信じるか否かだけではなく、人間がなぜ語り、祈り、受け渡してきたのかを見つめます。
宗教や神話は、地域、時代、宗派によって多様です。一つの説明へまとめず、それぞれの背景を確認します。
Story Journey
長編シリーズでは、象徴や言葉を共有する力、死者を葬る行為、祖先や死後の世界を語る心をたどります。
そこから、祈り、神話、宗教が、個人の心と大きな集団へ何をもたらしたのかを見ていきます。
物語が人をつなぐ力と、分ける力の両方を考えるための入口です。
Published
出来事をそのまま記録せず、原因・登場人物・結末のある「物語」にして語りたがるのはなぜか。記憶の実験と、狩猟採集民の実証データから、人間と物語の関係を考えます。
過去、未来、亡くなった人、国。目に見えないものを、私たちはどうやって他者と共有しているのか。トマセロの共同志向性理論と、7万3000年前の洞窟の痕跡から考えます。
神話は自然現象への未熟な説明だったのか。マリノフスキーの「チャーター」理論と、7000年以上前の海面上昇を伝え続けたアボリジニの物語から、神話の本当の役割を考えます。
なぜ人は決まった型の行為を繰り返すのか。喪失後の儀礼がコントロール感を取り戻す研究と、火渡り儀礼で心拍が同期する研究から、儀礼が個人と集団にもたらす働きを考えます。
祈りは願うことだけではありません。感謝、悔い、沈黙も祈りの形。4種類の祈りと幸福感の関係、そして祈りが一律に助けになるとは限らないという研究から、祈るという営みを考えます。
遺体を特別に扱う営みは、死後の世界への信仰の証拠なのか。シャニダール洞窟の「花の埋葬」論争と、スンギル遺跡の子どもの豪華な埋葬から、埋葬という行為の意味を慎重に考えます。