わかっているのにやる気が出ない時に試して欲しい方法
私たち人間の大脳皮質は生産的で社会的な活動をしようと日々働いています。
しかし大脳辺縁系の個人的で消費的な判断を却下する事がなかなか出来ません。
例えば、勉強や仕事を始めようとした時、なぜか急に片付けを始めてみたりしたことはないでしょうか。
これは個人的な判断を優先させようとする大脳辺縁系のパワーに理性が負けている状態です。
簡単にいうと「わかっているのに出来ない」「わかっているのにやる気が出ない」って状態です。
これが続けば作業効率はガタ落ちになり、モチベーションも下がってしまいます。
この、わかっているのにやる気が出ない状態から抜け出す方法をご紹介いたします。
目次
わかっているのにやる気が出ない時は
わかっているのにやる気が出ない時は「損得を明確にする」ことが重要です。
私たちの行動の原動力のひとつに「利益」を得られるかどうかと、「損失」を被るかどうかがあります。
当然のことながら「利益」を得られるのならば率先して行動し、「損失」を被ることは避けようとします。
しかし「わかっているのに出来ない」「わかっているのにやる気が出ない」という状態は、「利益」と「損失」が「わかっていない」状態なんです。
ですので、これからしようとする行動にどれだけの「利益」と「損失」があるのかを明確にすると、大脳皮質とともに生産的な行動がしやすくなります。
「利益」を書き出す
まず、これからしようとする行動をひとつ書き出し、その行動をしっかりと行なったときの「利益」を書き出します。
ここでは健康維持のためのウォーキングを例にみてみます。
では、ウォーキングをすることで得られる「利益」はなんでしょうか。
この時、短期的な「利益」と長期的な「利益」を書き出します。
まず短期的な「利益」は、歩くことで気分転換になったり、知らなかったお店や景色と出会えるかも知れませんし、ちょっとした達成感も味わえるでしょう。
次は長期的にもたらされるであろう「利益」を書き出してみます。
ウォーキングを長期間行うことで、本来の目的である健康維持はもちろんですが、体力に自信もついてきて、ウォーキングからランニングになり体も引き締まってくるかも知れません。
体が引き締まってくれば服装も変わってくるでしょう。
そしてなにより食事が美味しいでしょう。
健康で体力にも自信が持てておしゃれも楽しめて食事も美味しい。まさにいいこと尽くめです。
もちろん精神面にもいい影響を及ぼしてくれるでしょう。
「損失」を書き出す
では次に「損失」を書き出してみましょう。
こちらも同じように短期的な「損失」から書き出します。
今日、ウォーキングをサボることでどんな「損失」があるでしょうか。
まず考えられるのはちょっとした罪悪感でしょうか。
健康維持の部分については、今日一日サボったくらいでは大した変化はないでしょうから、短期的な「損失」はこれくらいでしょうか。
そして長期的な「損失」を考えてみましょう。
1日だけでなく、今後長期間においてウォーキングをしなければ、そもそも健康維持という目的は達成できませんので、生活習慣病などの危険も増大します。
さらに、筋力は低下し、骨ももろくなっていきます。
膝や腰に痛みが現れ、動くことも億劫になってしまうかも知れません。
やがて体力的な衰えと罪悪感が自己嫌悪となり精神的にも疲弊してしまいます。
そうなれば日々の生活そのものが楽しくなくなってしまいます。
声に出して読んでみる
長期的な「利益」と「損失」を声に出して読み比べてみてください。
行動しようとするとき、辺縁系がブレーキを掛けます。
そのブレーキに従って大きな損失を被るのか、ブレーキを無視し、素晴らしい利益を手にするのか、これで明確になりました。
あとはあなたが選ぶだけです。
また、行動の妨げになっていることの「利益」と「損失」を書き出してみるのもお勧めです。
おひとりではかなかな上手くイメージ出来ない、あるいは「利益」と「損失」はわかったけどそれでも踏み出せなくて困っていらっしゃる方は、一度ご相談ください。
一緒に踏み出しましょう。