『カール・ロジャーズ入門』諸富祥彦|自分が自分になることを考えたくて読んだ本
『カール・ロジャーズ入門』を通して、自分を責めて変えようとするのではなく、自分を受けとめるところから起きる変化を考えます。
人に合わせ、期待へ応え続けているうちに、自分が何を感じているのかわからなくなることがあります。
諸富祥彦さんの『カール・ロジャーズ入門』は、心理学者・カウンセラーであるカール・ロジャーズの生涯と思想をたどりながら、
「自分が自分になる」とはどういうことか
を考える本です。
自分を受けとめることから起きる変化
ロジャーズの考え方に触れると、人は責められて無理に変わるのではなく、自分に起きていることを受けとめられる関係の中で、少しづつ変わっていくのかもしれないと感じます。
怒り、悲しみ、嫉妬、不安。
できれば見たくない感情も、なかったことにせず、
「今、自分の中にある」
と見ていく。
それは甘やかすことではなく、自分の状態を理解したうえで、次の行動を選ぶための土台になります。
「こうあるべき」と、自分の感覚のズレ
強くあるべき。
明るくあるべき。
迷惑をかけてはいけない。
そうした条件に合わせ続けると、本当は疲れていることや、嫌だと感じていることが見えにくくなります。
自分になることは、特別な人物になることではなく、作ってきた自分と実際の感覚のズレへ気づくことなのかもしれません。
人を支えるまなざしも考えさせられる
誰かがつらそうなとき、正しい助言を急ぐより、まずその人の言葉を評価せずに聴く。
ロジャーズの考え方は、カウンセリングだけでなく、身近な人と関わる姿勢も見直させます。
この本が合いそうな人
- 自己受容について、少し深く考えたい人
- 人に合わせすぎて、自分の感覚が見えにくい人
- カウンセリングや傾聴に関心がある人
読むときに気をつけたいこと
気軽な自己啓発書ではなく、ロジャーズの人生と理論をたどる入門書です。
すぐに答えを出そうとせず、引っかかった言葉を残しながら読むのが合うと思います。
Take a stepとして残ったこと
自分を責める力で変えようとするのではなく、自分を理解するところから始める。
Take a stepが大切にしている考え方の土台を、静かに深めてくれる一冊です。