自己否定を減らす

自分を責める癖を少しゆるめる方法

自動的に浮かぶ厳しい言葉へ気づき、事実と評価を分け、反省を次の行動へ移す5つの方法をまとめました。

自分を責める気持ちを少し受けとめ直す様子を表した、淡い光の線が入った小さな陶器の器

失敗したときや、思うようにできなかったとき、頭の中で自分を責めることがあります。

「まただめだった」

「どうして自分はこうなんだろう」

「もっとちゃんとしなければ」

反省することは必要です。

でも、起きたことを見直す反省と、自分の人格を攻撃し続けることは同じではありません。

この記事では、自動的に浮かぶ厳しい言葉を見つけ、事実と評価を分ける方法を紹介します。

反省と、自分を責めることは違う

反省は、何が起きたかを確認し、次に変えられることを考えます。

一方で、自分を責め続けると、

「失敗した」

が、

「自分はだめな人間だ」

へ広がっていきます。

人格全体を否定しても、次に何を変えるのかは見えにくくなります。

厳しい言葉は、自動的に浮かぶことがある

認知行動療法では、出来事に対してすばやく浮かぶ考えを「自動思考」と呼びます。

自動思考は、意識して選んだというより、これまでの経験や身についた見方から、すばやく浮かぶものです。

ですので、厳しい言葉が浮かんだことだけで、自分をさらに責める必要はありません。

まず、どんな言葉が出てきたのかに気づきます。

自分を責める癖を少しゆるめる5つの方法

1.責める言葉を、そのまま書く

「何をしてもだめ」「また迷惑をかけた」など、頭に浮かんだ言葉を短く書きます。

2.事実と評価を分ける

「提出が一日遅れた」は事実です。

「自分は信用のない人間だ」は評価です。

まず、実際に確認できることだけを残します。

3.「全部」ではなく、起きた部分を見る

一つ失敗したことと、何もかも失敗したことは違います。

どの場面で、何ができなかったのかを具体的にします。

4.親しい人へ言うなら、どう言うか考える

同じ失敗を大切な人がしたとき、人格まで否定するでしょうか。

「次は確認しよう」「今日は疲れていたのかもしれない」と言うなら、その言葉を自分にも使います。

5.次にできることを一つだけ決める

謝る。

確認する。

やり直す。

今日は休む。

反省を、次の行動へ移します。

責めないことは、甘やかすことではない

自分を責めなければ、同じ失敗を繰り返すように感じるかもしれません。

でも、強い自己批判は、恥ずかしさや不安を増やし、問題を落ち着いて見直しにくくすることがあります。

責める代わりに、事実と責任を確認します。

必要な謝罪や修正は行いながら、自分の全部まで否定しない。

それが、ここで目指す状態です。

つらさが強いときは、ひとりで抱え込まない

自分を責める言葉が止まらず、眠りや食事、仕事、生活へ大きな影響が出ている場合は、医療機関や相談窓口、信頼できる専門家へ相談してください。

自分の安全を保つことが難しいと感じる場合は、身近な人や地域の緊急相談先へ早めにつながります。

自分を責めすぎて苦しくなるときに、少し距離を置く考え方では、頭の中の言葉を事実として扱いすぎない、ACTの認知的脱フュージョンを紹介しています。

自己受容が難しいときに起こりやすいことでは、自分への厳しさが人の評価や行動へどう影響するかを整理しています。

責める声を、判断できる大きさまで下げる

自分を責める声を、完全に消す必要はありません。

ただ、その声が大きすぎると、何が起きたのかも、次に何をすればよいのかも見えなくなります。

事実を確認し、必要な責任を引き受け、次の一つを選ぶ。

そのために、責める声を少しだけ小さくします。

参考資料

この記事は、診断や治療を目的としたものではありません。